いとけないひとへ(弐)
2003年12月1日 あなたが悪いわけではないのと吐息のようにこぼして、私は目を伏せた。どこをも見ていない彼女を視界に入れることが、できなかった。
「別にね、あなたが悪いわけではないの。
でもね、どうしても……そう、ダメなの」
愛してると伝えられない私の愛情はどこかゆがんで、いつも彼女を傷付けてばかりいるような気がする。彼女は優しいから、何も言わずにただ目を逸らしてしまうだけだけど。
嫌悪と嫉妬と、そしてどうしようもないほどのいつくしみ。
私が彼女に抱く感情というのは、そんなものだ。
「なんでかな、あなたはいい人だと思うんだけどね。そういうところが嫌いなわけでも、ないんだけど」
目を伏せたまま、私は決定的な一打を放った。
「時々、くびり殺したくなる」
それが愛情なのだと、言えないままに。
「別にね、あなたが悪いわけではないの。
でもね、どうしても……そう、ダメなの」
愛してると伝えられない私の愛情はどこかゆがんで、いつも彼女を傷付けてばかりいるような気がする。彼女は優しいから、何も言わずにただ目を逸らしてしまうだけだけど。
嫌悪と嫉妬と、そしてどうしようもないほどのいつくしみ。
私が彼女に抱く感情というのは、そんなものだ。
「なんでかな、あなたはいい人だと思うんだけどね。そういうところが嫌いなわけでも、ないんだけど」
目を伏せたまま、私は決定的な一打を放った。
「時々、くびり殺したくなる」
それが愛情なのだと、言えないままに。
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