「お前は――お前は誰にでも、そんな風に笑うのか?!」
 やわらかな、きれいに整えられたプラチナブロンドを振り乱すかのような勢いだった。
 ああ、そんなに大袈裟に頭を振ったら、
せっかくの髪が乱れちゃうじゃない。
 そんなくだらないことを考えている自分に気付いて、
彼女はあらためて苦笑いを漏らした。
「笑わない相手だっている。
でも、笑いたい相手には等しく笑うわ」

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